まだ若い、陶芸仲間が逝ってしまいました。
彼女とはプライベートでとても仲がよかったわけではありません。
クラフトマーケットなどで一緒になると、元気〜? と手をふりあうくらい。
それなのに、彼女はわたしにとって、ちょっと特別な存在でした。
いつかの冬のクラフトマーケットの後、どんどん暗くなっていく中急いで片づけをしていると、手際よく搬出を終えた彼女が、ほんとにさりげなく「いっこ持ってくよー」と荷物を駐車場まで運んでくれました。
わたしの片づけのメドがつくと、他の人のもいっこ手伝って、だいたい終わりそうだなーというタイミングで、じゃ、お疲れーと帰っていきました。
その、手伝う手の出し方と、ベタベタしない引き方。
格好よかったんです。絶妙に、とても。
きっとこの人は万事がこんな感じなのだろうと、もうすっかり暮れた中帰っていく彼女の小さな背中を見送り、それからちょっと恥ずかしいけれど憧れみたいな気持ちを抱いていました。
わたしが感じたように、彼女はこんな小さな種をたくさんの人に撒いたんだと思います。
それは作品とともにずっとみんなの心に残ります。
この春も一緒になる予定の市がありました。
まだ、そこで逢えそうな気がしてしまいます。
ご家族、お友達の痛みを思うとやりきれないです。
心よりご冥福をお祈りします。